聞こえても難聴なんです

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zoom RSS 難聴と仕事

<<   作成日時 : 2012/11/05 18:38   >>

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相方は、自分が難聴であると気づく前から「日本語教師」と言う仕事をしていました。
日本の大学に入学したいと思っている留学生に、「あいうえお」から大学入試の問題が日本語で読めるレベルになるまで、ひたすら日本語だけを教える仕事です。
英語を使うわけでも、中国語や韓国語を使うわけでもなく、彼らにすでに教えた日本語の言葉と身振り手振り、絵や写真と言ったイメージで単語、品詞、文章などのすべてを教えます。

感音性難聴で、言葉の聞き取りが苦手な相方は、「魚(さかな)」と「高菜(たかな)」のような聞き間違いをしばしばします。
補聴器を使用しているときは、聞き間違いが減るには減りますが、普通の聴力を持っている人より頻繁に聞き間違えてしまいます。
友人同士で会話しているのであれば、聞き間違えても言い直してくれるし、前後の文脈で聞き間違えに自分で気づいて補正することもできます。

しかし、学生が初めて聞く「さかな」と言う言葉は、「たかな」と言い間違えるかもしれません。
言い間違えた時は、「たかな」と言った学生に「さかな」と言い直させなければなりません。
つまり、普段の会話で許される「さかな」と「たかな」の聞き間違いは、授業の場では許されなくなります。
教室に何人もいる学生の話す言葉を、できるだけその時話している学生に近づき、一言一句聞き間違うまいという全力の集中力を持って聞く必要が出てきました。

会社での会議を思い浮かべてください。
1時間の会議、すべての時間、会議の内容に集中するだけでも、終わったら疲れを感じるかと思います。
ましてや、1時間の会議の発言、「一言一句聞き漏らすまい」と言う集中力で挑んだらどうなるか・・・そこまでマジメなサラリーマンではないので、それがどれほどの疲れか、経験したことがありませんが、あまり想像したくないレベルの疲れを感じると思います。

相方の働いていた学校では、1日に4時間、一人でひとクラスを受け持って授業をします。
ということは、1時間でも想像したくないレベルの集中を4時間続けなければならないということになります。
1日4時間の集中を、週2回の講師としての勤務日に繰り返し続ける。
さすがに、その繰り返しがしんどくなり、更に、難聴に気づいたころに比べ、多少聴力自体下がってきたこともあり、引っ越しを契機に日本語教師の仕事は辞めました。

引っ越しが一通り落ち着いて、仕事を探そうとしました。
「男は黙って(いや、女ですが)」みたいな特別な職能を持っているわけではないので、求人のWebサイトで、自分が出来そうな仕事を探そうとしたところで、難聴者の仕事探しが思いのほか大変であるということに気づきました。

人が話している中で電話を取っても相手の話が聞き取れないので、電話応対のある仕事はできない。
大勢の中での会話は苦手なので、静かな職場でなければ仕事の会話が成り立たない。
同じ理由で、ざわざわしている中で客の話を聞く接客業は勤まらない。

それらの条件に引っかからない仕事を何とか見つけて応募し、場合によっては難聴を隠して面接に挑む。
仕事探しの様子はそんな感じでした。
面接に通常の聴力を持つ健聴者と、相方のような難聴者がいて、ほかの条件が同じであれば、健聴者が採用される。
あるいは、採用された後で難聴である旨を話しても、「ゆっくり、はっきり」言ってくれる人ばかりではありませんでした。
難聴の人と仕事をすると言うことは、「話が通じないことがある→言い直したり聞き直したりする→仕事の効率が悪くなる」と言うことにつながる場合が増えてきます。
これが、障がい者手帳は持っていない中程度の難聴者が仕事をしようとする時の実態です。
障がい者手帳を持っていない以上、一般の採用枠の一人の従業員なんだから、一人前に働いてもらわなければ困るし、働く環境を特別扱いする必要もない。と言うのが雇用する側の当然の考え方だと思います。
一方、障がい者手帳は持っていなくても、難聴には違いなく、いろいろできないことがあり、一人前に働くことは相当厳しい。難聴者の一人であるウチの相方の本音です。

運よく、難聴をあまりハンディとしない仕事が11月まであり、今は働いているのですが、この先、またこんな葛藤があるのか・・・
と悩んでいた時に、「デシベルダウン運動」と言うキーワードをネットで見つけました。
日本の聴覚障がいの認定基準は70デシベル以上なのですが、欧米諸国の多くは、40デシベル以上を聴覚障がいとみなしている。日本でも聴覚障がいの認定基準を引き下げようじゃないか。
と言うのがこの「デシベルダウン運動」らしいのですが、誰が推進している運動で、どんな活動をしていて、どんな姿を目指しているのか
Google先生に教えてもらった数々のサイトを見ても、いっこうに具体的な内容にたどり着けません。
「デシベルダウン運動」っていったい何なのか?ここからはまた、別のタイトルで書いていきます。


【聞こえても難聴なんです】の記事が増えたためINDEXページを作りました。
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